2021/12/24 16:35


オイルパステルって何?

という人も多いと思うので簡単に説明すると、クレヨンを柔らかくしたような感じの画材です。

なので筆や水を使わずに描きます。


特徴としては発色が良くて強い色が出ます。水彩画や色鉛筆よりも強い色になります。油絵に近い感じです。オイルですからね。

僕は昔ソフトパステルを主に使ってたんですが、オイルパステルの方が強い色が出せるのと、耐久性がいいということがあって、最近はもっぱらオイルパステルを使ってます。


色んなものに描くことはできますが、僕は紙に描いてます。

黒のボードに描くのはチョークアートと呼ばれてますね。あれもオイルパステルを使います。


色んなメーカーがオイルパステルを作っています。硬めのものから非常に柔らかいものもあります。基本的に柔らかいものは高価です。ただ、柔らかい方が描きやすいし、表現の幅も広いです。


硬いものでもそれはそれで用途はあるんですけどね。デッサン的に描く時とか、細かいところを描く時とかですね。

丸いのがカランダッシュのネオパステル。角ばっているのがホルベイン。


僕が主に使っているのはカランダッシュとホルベインというメーカーのものです。どちらも柔らかめですね。

たまにぺんてるの硬めのやつも使います。

セヌリエはオイルパステルでは最高峰のブランドで、非常に柔らかいです。ピカソのために作られたので有名ですね。ただ、専用の定着液が手に入りにくいのがマイナスポイントです。



描き方は色々あります。

空のグラデーションなどは、指で絵の具を伸ばして描きます。そういう時、カランダッシュのネオパステルはすごく描きやすいですね。硬いパステルではまず描けません。


重ね塗り

オイルパステルで重ね塗りは可能です。そういう時でも柔らかいパステルの方が上から色が乗りやすいです。下絵なら硬いものでも構わないですけどね。


混色

水彩画のようにパレットで色を混ぜるのではなく、画面上で混ぜることになります。これもやっぱり柔らかいものの方がしやすいです。

ただオイルパステル自体、混色にはそれほど向いてない画材なので、色数を多く揃える方が描くのは楽です。

僕は点描的に描くのが好きですねー。


紙について

僕は昔からマーメイド紙という紙を使ってます。凹凸のあるカラーペーパーです。

凹凸がある方が色が乗りやすくて、凹凸を活かした独特の表現も可能です。

そこが油絵や水彩画との大きな違いだと思ってます。

キャンソンミタントという紙もパステル画では有名ですが、僕はほとんど使ってません。絵のスタイルも影響しますね。ちょっと高価だし。

ただソフトパステルを使うには断然ミタントがいいでしょうね。

絵の周りの茶色い部分は紙の色です。

カラーペーパーを使うことで、絵の具の乗っていない部分の紙の色を活かした表現ができます。

僕は茶色系の落ち着いた色の紙に、鮮やかなパステルを重ねるのが好きです。

凹凸があることで不規則な独特のムラができて、立体感も生まれます。上の2枚はマーメイド紙です。


白や派手な色の紙はちょっと難しいと感じています。絵の具で画面を全部埋めてしまうのならほとんど関係ないですけどね。

初心者には茶系の濃いめの色をお薦めします。明るい色のパステルが映えるので。

いずれにせよ、どの紙を使うかによっても作品はかなり変わりますよ。


定着液

オイルパステルはベタつくのですが、定着液をかけることで絵の具を固めることができます。

なので、絵の完成後や、描いている途中に重ね塗りするためにかけます。

ホルベインのクレヨンコートです。

定着液をフィキサチーフと言ったりもします。


とりあえず、パステルと紙と定着液があれば、十分パステル画は描けます。

オイルパステルの最大の魅力は、油絵を描くのに必要な手間や道具や場所がなくても、油絵に近い表現ができるところだと僕は思っています。